2005年02月16日

ダスコ・ゴイコヴィッチ『アフター・アワーズ』

tentotwoblues.jpg Dusko Goykovich featuring Tete Montoli? Tr?o - Ten to Two Blues

アメリカで生まれたジャズは、伝統からくる独自の気品を身につけて、ヨーロッパ大陸でもあまねく広まりましたが、「バルカン半島」はいってみれば「ジャズの空白地帯」。そんな土地にあって、ただ1人気を吐いているのが、旧ユーゴスラビア出身のトランペット奏者ダスコ・ゴイコヴィッチです。1931年10月14日、旧ユーゴスラビア Jajce 生まれ。名前は、ドゥシュコと発音するのが正式らしいです。

アフター・アワーズ』はダスコの名を一躍知らしめた名盤です。ここで演奏されているのは、オーソドックスなハードバップですが(オーソドックスとは「聞けば元気になること請け合いの」といった意味です)、1971年録音という時代を考えると(当時はフュージョンの嵐が吹き荒れ、ジャズの伝統は風前の灯だった)、ダスコと盲目のピアニスト、テテ・モントリューがくりだす熱くハードな演奏が、片隅に追いやられつつあったジャズファンを狂喜させたというのも、よくわかります。それくらい、この作品には力がある。

ウィントン以降、クールで燃えないええかっこしいばかり増えて、ジャズに力がなくなったというオジサンたちの嘆きはきっと、こんな作品を待ち望んでの発言なのでしょう。のっけからパワー全開の〈ラスト・ミニット・ブルース〉を聞けば、彼らのいうことにも一理あることがわかるかもしれません(笑)。

ダスコの名曲〈オールド・フィッシャーマンズ・ドーター〉も入っています。あと、タイトルが紛らわしいのですが、有名な〈アフター・アワーズ〉という曲は入っていません。ここでのダスコははじけすぎて、ひと仕事終えた後のアフター・アワーズ的なくつろぎは感じられません。なぜ、こんなタイトルをつけたのでしょうか?

ちなみに、この作品は、エンサイヨというスペインのレーベルの『Ten To Two Blues』という作品をエンヤが買い取って再発したものだそうです。ジャケットが2種類あるのは、そのためです。個人的には、エンヤ盤のほうが雰囲気があって好きですね。

 

Dusko Goykovich "After Hours"
(enja ENJ-2020)

Dusko Goykovich (trumpet)
Tete Montoliu (piano)
Rob Langereis (bass)
Joe Nay (drums)

Produced by Horst Weber
Recorded by Alberto Llorach
Recorded at Audio, Barcelona; November 1971

[Tracks] Dusko Goykovich featuring Tete Montoli? Tr?o - Ten to Two Blues
01. Last Minute Blues (music: Slide Hampton)
02. A Child Is Born (music: Thad Jones / words: Alec Wilder)
03. Old Fisherman's Daughter (music: Dusko Goykovich)
04. Remember Those Days (music: Dusko Goykovich)
05. I Love You (music+words: Cole Porter)
06. Ten To Two Blues (music: Dusko Goykovich)

[Links: Dusko Goykovich]
Dusko Goykovich Discography (@ Cosmic Sounds London)
[Links: Tete Montoliu]
Tete Montoliu Discography (@ www.jazzdiscography.com)

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posted by ユキヒロ at 09:45| Comment(1) | TrackBack(0) | enja | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月07日

コーネリアス・クラウディオ・クロイシュ『ブラック・マッド・サウンド』

blackmudsound.jpg 

ドイツ人のピアニスト、コーネリアス・クラウディオ・クロイシュ(発音あってますか? 以下、略して CCK)の『ブラック・マッド・サウンド』です(これまたドイツの enja レーベルより)。

とにかく1曲目を聞いてください。走り出したら止まらない疾走感、鼓動を揺さぶるリズム、もうちょーカッコイイっす(笑)。アルバム・タイトルは CCK 率いるグループ名。ドイツ人なのにプリミティブなアフリカの原風景をほのかに(この「ほのかに」というのがミソね)感じさせる音づくり。ピアノもめちゃうまい!

もう1人の注目は、アルト・サックスのケニー・ギャレット。こんなに気持ちよく吹きまくる彼はめったに聞けません。ちなみに、その昔ブルーノート東京で生ケニーを見たことがあります。演奏後、ノリノリのうちの奥さんがサインをねだったら、「ケニーギャレシト」(小さい「ッ」じゃなくて「シ」ね)とカタカナで書いてくました(笑)。彼はきっと親日派ですね。



Cornelius Claudio Kreusch "Black Mud Sound"
(enja CD 9087-2)

Kenny Garrett (alto sax, soprano sax)
Cornelius Claudio Kreusch (piano)
Anthony Cox (bass)
Marvin "Smitty" Smith (drums)
Hassan Hakmoun (vocal, sintir) #5

Recorded at Systems Two, Brooklyn, NY; December 20, 21, 1994, February 28, 1995

[Tracks]
01. So! (music: Cornelius Claudio Kreusch)
02. Way:Out (music: Cornelius Claudio Kreusch)
03. Nubian Queen (music: Cornelius Claudio Kreusch)
04. What? (music: Cornelius Claudio Kreusch)
05. Mopti (music: Don Cherry)
06. Deep Talk (music: Cornelius Claudio Kreusch)
07. Upfront (And Rest) (music: Cornelius Claudio Kreusch)
08. Jungle/Black (music: Cornelius Claudio Kreusch)
09. So-Far... (music: Cornelius Claudio Kreusch)

[Links: Kenny Garrett]
Kenny Garrett (Official Website)
[Links: Cornelius Claudio Kreusch]
Cornelius Claudio Kreusch (Official Website)
[Links: Hassan Hakmoun]
Hassan Hakmoun online (Official Website)

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posted by ユキヒロ at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | enja | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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