2006年02月28日

マックス・ローチ&クリフォード・ブラウン『イン・コンサート』

inconcert.jpg Clifford Brown - The Best of Max Roach and Clifford Brown in Concert

アート・ブレイキーと並ぶハードバップ期の大物ドラマー、マックス・ローチのもとにも、幾多のトランぺッターが去来します。なかでもやはり、クリフォード・ブラウンとの双頭グループ、ブラウン=ローチ・クインテットは忘れられない名コンボです。

イン・コンサート』は、このクインテット唯一のライヴ録音です。彼らの作品の大半はエマーシーに残されていますが、これはジーン・ノーマンの GNP (Gene Norman Presents) の作品です。

ジーン・ノーマン (Gene Norman) といえば、ノーマン・グランツ (Norman Granz) になりきれなかった男として知られています(笑)。ヴァーヴ、パブロの両レーベルを興し、JATP を成功させた希代のプロデューサー、ノーマン・グランツとは名前のつづりもそっくりで、仕事も同じ興行師ということで、どうしても比べられてしまう運命にあるのですが、これは相手が悪すぎます。

それはさておき、『イン・コンサート』です。前半の4曲(1954年8月30日録音)は、エマーシーでもおなじみのメンバーによるライヴ、後半の4曲(1954年4月録音)は、ピアノのカール・パーキンス(!)を含む初期のクインテットによるライヴ録音です。

ライヴは、ジーン・ノーマンの司会からはじまります。そしてデューク・ジョーダン(Duke Jordan)の名前を逆にしてつづめた〈ジョードゥ(Jordu)〉が演奏されます。デューク・ジョーダンといえば、自作曲〈危険な関係のブルース〉を他人名義でクレジットされて憤慨したというエピソードが有名ですが、曲名に自分の名前を刻み込んだのは、また曲をかっぱらわれる危険を回避したかったからでしょうか(笑)。

2曲目〈言い出しかねて(アイ・キャント・ゲット・スターテッド)〉。ブラウニーのペットを満喫したいバラードですが、いかんせん、あんまり音がよくありません。高音になると、音が割れて聞きづらいことこのうえない。実にもったいないです。

グループの完成度という意味では前半4曲に譲りますが、ライヴの楽しさという意味では、後半4曲のほうにむしろ愛着を感じます。こちらも冒頭、ジーン・ノーマンのアナウンスに続けてマックス・ローチによるメンバー紹介があるのですが、これがなんともかっこいい。名前を呼ばれた順に演奏に加わっていくだけなのですが、非常にサマになっています。途中で止めてしまうのがもったいないくらいです。

そして、こちらも2曲目には、ブラウニーのペットにスポットを当てた〈テンダリー〉が用意されています。ツボをおさえた小憎らしい演出です。背後でポロンポロンと極甘フレーズをくり出すカール・パーキンスも悪くない。いや、好きですよ。

 

Max Roach, Clifford Brown "In Concert"
(Gene Norman Presents GNP 18)

Clifford Brown (trumpet)
Harold Land (tenor sax) #1-4
Teddy Edwards (tenor sax) #5-8
Richie Powell (piano) #1-4
Carl Perkins (piano) #5-8
George Morrow (bass) #1-4
George Breadsaw (bass) #5-8
Max Roach (drums)

Produced by Gene Norman
Recorded live at California Club; April 1954 (#5-8)
Recorded live at California Club; August 30, 1954 (#1-4)

[Tracks] Clifford Brown - The Best of Max Roach and Clifford Brown in Concert
01. Jordu (music: Duke Jordan)
02. I Can't Get Started (music: Vernon Duke / words: Ira Gershwin)
03. I Get A Kick Out Of You (music+words: Cole Porter)
04. Parisian Thoroughfare (music: Bud Powell)
05. All God's Chillun Got Rhythm (music: Walter Jurmann, Bronislaw Kaper / words: Gus Kahn)
06. Tenderly (music: Walter Gross / words: Jack Lawrence)
07. Sunset Eyes (music: Teddy Edwards)
08. Clifford's Axe (music: Clifford Brown)

[Links: Clifford Brown]
I Remember Clifford: The Clifford Brown Discography
Clifford Brown Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Teddy Edwards]
Teddy Edwards Discography (by Mr. Manri)
[Links: Carl Perkins]
Carl Perkins Discography (by Noal Cohen)
[Links: Max Roach]
Max Roach Discography Project (@ Jazz Discography Project)

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posted by ユキヒロ at 12:38| Comment(5) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
僕もこのライブ版大好きなんですが、いかんせん音が悪いですね。なんだか倍音が反響してハオッテるようで、キンキンいって聴きずらいです。
ライブ録音だから、イイ音の原盤が発見されて・・・ってな可能性も低いだろうし、ほんと残念!
ブラウン=ローチのスタジオ録音はバラッド演奏が少ないから、「言い出しかねて」や「テンダリー」は特にもったいないですね。
Posted by クマキチ at 2006年03月06日 23:29
その気持ち、わかりますよ。ホント、音が割れて、せっかくのいい雰囲気が台無しです。
まあ、先頃発掘されたブラウニーとドルフィーの共演盤の音の悪さと比べたらはるかにマシですが(あのCD、ショップで視聴して、あまりの音の悪さにレジまで持っていけませんでした。モンク&トレーンの「ディスカバリー」のような劣悪な音です。でも、きっといつか買っちゃうだろうな。なにせ面子が面子ですから)
Posted by ユキヒロ at 2006年03月15日 22:47
ドルフィーとのジャムは、ブラウニーのピアノ!が聴きものだって噂は聞きましたが・・・。ああ、やばい、僕も買っちゃいそうだ・・・
Posted by クマキチ at 2006年03月17日 00:05
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