2007年01月31日

ウィントン・ケリー『ケリー・ブルー』

kelly_kellyblue.jpg Wynton Kelly - Kelly Blue

1959年初頭、ウィントン・ケリーはマイルス・バンドに加わります。彼のキャリアのなかでももっとも華やかな2年間のはじまりを宣言するかのように、ケリーはリーダー作でも傑作を残します。『ケリー・ブルー』は当時のマイルス・バンドのリズム・セクションに、ナット・アダレイ、ボビー・ジャスパー、ベニー・ゴルソンを迎え、トリオとセクステットという2つの編成で、ピアニスト、ケリーの魅力をあますところなく伝えた人気盤です。

とにかく、まずは超有名なタイトル・ナンバーからいきましょう。チェンバースのボロン、ボロンというベースに導かれて登場するのはジミー・コブのドラムスとボビー・ジャスパーのフルートです。続いて、ベニー・ゴルソンのテナーが加わり、最後に、ナット・アダレイのコルネットとケリーのピアノが加わって、テーマ・アンサンブルが完成します。いやはや見事! ゾクゾクしますねえ。このテーマは、ソロが切り替わるたびにくり返し演奏されます。

ソロのトップ・バッターはケリーですが、主役を食う大金星をあげるのは、意外や意外(失礼!)、ベルギー出身のテナー兼フルート奏者、ボビー・ジャスパーです。このフルート、淡々としているわりに、妙に印象に残るんですね。続くナットのコルネットのほうがずっとエキサイトしているのに、〈ケリー・ブルー〉といえば、思い浮かぶのは、フルートの音色。

そのことは、もう1曲、セクステットで演奏された、〈キープ・イット・ムーヴィング〉にも通じます。この曲、人気の〈ケリー・ブルー〉の影に隠れて損していますが、実はめちゃめちゃカッコいいです。3管メッセンジャーズの曲といっても通じそうな、モダンな響きです。曲想がいいから、ふだんはあまり好きになれないゴルソンのテナーにも色気を感じたりして、思わぬ発見があります。どちらもケリーのオリジナルですが、彼は作曲の才能もあったんですね。

でも、お楽しみはそれだけではありません。名手ケリーがトリオで聴かせる名曲3連発。〈朝日のようにさわやかに〉〈オン・グリーン・ドルフィン・ストリート〉〈ウィロウ・ウィープ・フォー・ミー(柳よ泣いておくれ)〉。

〈朝日〜〉はブルーノート盤『ソニー・クラーク・トリオ』と、〈グリーン〜〉はエヴァンスの『グリーン・ドルフィン・ストリート』と、〈ウィロウ〜〉はレッド・ガーランドの『グルーヴィー』と、それぞれ聴き比べると、ケリーというピアニストの跳ねるような動き、ハッピーなノリがよくわかるというオマケつきです。

 

Wynton Kelly "Kelly Blue"
(Riverside RLP 298 / 1142)

Nat Adderley (cornet) #1, 5
Bobby Jaspar (flute) #1, 5
Benny Golson (tenor sax) #1, 5
Wynton Kelly (piano)
Paul Chambers (bass)
Jimmy Cobb (drums)

Produced by Orrin Keepnews
Recorded by Jack Higgins
Recorded at Reeves Sound Studios, NYC; February 19 (#1, 5), March 10 (#2-4, 6), 1959

[Tracks] Wynton Kelly - Kelly Blue
01. Kelly Blue Wynton Kelly (music)
02. Softly, As In A Morning Sunrise Sigmund Romberg (music) / Oscar Hammerstein II (lyrics)
03. On Green Dolphin Street Bronislaw Kaper (music) / Ned Washington (lyrics)
04. Willow Weep For Me Ann Ronell (music and lyrics)
05. Keep It Moving Wynton Kelly (music)
06. Old Clothes Wynton Kelly (music)

[Links: Bobby Jaspar]
Bobby Jaspar Discography (by Mr. Manri)
[Links: Benny Golson]
Benny Golson's Official Website
The Jazztet Discography (by Michael Fitzgerald)
[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Jimmy Cobb]
Jimmy Cobb (Official Website)

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ウィントン・ケリー『ウィスパー・ノット』

kelly_piano.jpg Wynton Kelly - Wynton Kelly: Piano

抜群のリズム感で跳ね回るピアニスト、ウィントン・ケリー。1931年12月2日、ジャマイカ生まれ(ニューヨーク生まれという説もある。もし、そうだとしたら、ニューヨーク市クイーンズ区にあるジャマイカ地区の生まれかな?)。1971年4月12日、カナダのトロントで死去。

15歳のころからプロのミュージシャンとして活躍したそうで、下積み時代は、ダイナ・ワシントンの歌伴、ディジー・ガレスピーのビッグバンドへの参加が有名です。1957年あたりから急にレコーディングが増えはじめ、翌58年、26歳のときに、12インチ盤では初のリーダー作、『ウィスパー・ノット』を吹きこみます(10インチ盤『ピアノ・インタープリテーションズ・バイ・ウィントン・ケリー』を録音したのは1951年(19歳)でしたが、12インチ化はされませんでした)。

邦題『ウィスパー・ノット』は、傍系のジャズランドで再発されたときのタイトルからとったもののようです(Jazzland JLP 83)。原題は、なんともそっけない『ピアノ』ですが、これは、アナログ盤のA面はギター入りカルテット、B面はドラムレスのトリオという2つの編成で、ケリーの『ピアノ』を堪能してもらうというねらいだったのでしょう。

では、表題曲となったベニー・ゴルソンの名曲、〈ウィスパー・ノット〉を聴いてみましょう。個人的にはケニー・バレルがポロンとギターを奏でただけで、メロメロになってしまうのですが(笑)、今回の主役はケリーですから、彼に耳をすませましょう。

テーマ部分、ピアノとギターの音がかぶって、ちとうるさい。コード楽器どうしの相性の悪さが出てしまっているようです。ケリーのソロに移ってから、若干すっきりした印象をもちますが、バレルのバッキングが今度はドラムスの音にかき消されます。居心地の悪さがなくなり、落ち着いて楽しめるようになるのは、バレルのソロがはじまってからです。う〜ん、やっぱりバレルか(笑)。

むしろ後半のドラムレスのトリオのほうが、役割分担がはっきりしている分、完成度は高い気がします。一方がソロをとっているときは、もう一方がバッキングにまわる。とくにバレルのうまさは格別で、ドラムスの不在を感じさせません。

たとえば、オスカー・ブラウン・ジュニアの〈ストロング・マン〉。鼻歌でも聴こえてきそうな、なんてことのない曲ですが、この2人の組み合わせが、実にしっくりきます。続く〈イル・ウィンド〉もいいねえ。速すぎず遅すぎず、これぐらいのテンポが2人にあっているんでしょう、ケリーもバレルも、本当に気持ちよさそうです。

 

Wynton Kelly "Piano"
(Riverside 254)

Wynton Kelly (piano)
Kenny Burrell (guitar)
Paul Chambers (bass)
Philly Joe Jones (drums) #1-3

Produced by Orrin Keepnews
Recorded by Aaron Nathanson
Recorded at Metropolitan Sound Studios, NYC; January 31, 1958

[Tracks] Wynton Kelly - Wynton Kelly: Piano
01. Whisper Not Benny Golson (music)
02. Action Wynton Kelly (music)
03. Dark Eyes Harry Horlic, Gregory Stone (music and lyrics)
04. Strong Man Oscar Brown, Jr. (music and lyrics)
05. Ill Wind Harold Arlen (music) / Ted Koehler (lyrics)
06. Don't Explain Billie Holiday (music) / Arthur Herzog, Jr. (lyrics)
07. You Can't Get Away Wynton Kelly (music)

[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)

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2007年01月30日

『ブラックホークのマイルス・デイヴィス1&2』

miles_inpersonfriday.jpg miles_inpersonsaturday.jpg

1961年の4月、サンフランシスコの老舗クラブ、ブラックホークを訪れたマイルスは不機嫌でした。

第一の原因は、ハンク・モブレーの存在。モブレーのもこもこしたテナーを、マイルスは好きになれませんでした(引用は『マイルス・デイビス自叙伝2』より。訳は中山康樹さん)。

ハンク・モブレーがイマイチだったから、音楽に飽きがきはじめていた。(中略)ハンクとの演奏は、オレの想像力を刺激しなかったし、およそ面白くないものだった。

原因の第二は、持病の関節炎。マイルスは当時、鎌形赤血球貧血を患っていて、左の尻の関節に耐えられない痛みがあり、それがイライラの原因だったといいます。

そして、最後の原因は、コロンビアがライヴ録音のためにたくさんの機材を持ち込み、スタッフがよってたかって音量のチェックなんかをしたから、調子が狂ってしまったと前掲書にはあります。

そんな悪条件のなか収録された音源は、2枚のアルバムにまとめられます。『ブラックホークのマイルス・デイビス Vol. 1』と『同 Vol. 2』がそれです(現在は『コンプリート・ブラックホーク』でも入手可能です)。

実はこれ、公式に発売されたマイルス初のライヴ盤なんですね。ブートレグ全盛の今でこそ、マイルスのライヴ盤なんて珍しくも何ともありませんが、当時は違いました。これ以前に録音されたオフィシャルのライヴ盤、たとえば『ジャズ・アット・ザ・プラザ』とか、『マイルス&モンク・アット・ニューポート』といったアルバムもあるにはあるのですが、陽の目を見たのは後年の話。ですから、リアル・タイムでマイルスを聴いていた人には、ある意味、衝撃の作品だったようです(邦盤ライナーより)。

では、肝心の演奏のほうはどうだったのでしょう? 悪くない? うん、悪くない。イケてる? うん、(モブレー以外は)けっこうイケてる。じゃあ、すごくよい? う〜ん、ピアノはね。

そうです、このアルバムはウィントン・ケリーを聴くためにあります。とくに『Vol. 2』の〈ソー・ホワット〉の後半で聴けるケリーのロング・ソロにはしびれます。カッコいい〜!

モブレーの冗長なソロには耳をふさいでガマン、ガマン(笑)。絶好調のケリーはその後に出てきます(モブレーの演奏が気に入らなかったマイルスは、自分のソロが終わると、次の出番までステージを降りたといいます。モブレーのソロが異様に長いのは、そのせいもありそうです。オリジナルではカットされていたというのも、ひとつの見識でしょう!)。

マイルスだって悪いわけではありません。でも、ハービー、ロン、トニーのリズム・セクションを従えた63年から64年の怒濤のライヴ盤を知ってしまったあとでは、どうしたって見劣りします。それはしかたない。

この『ブラックホーク』は、64年の『フォア&モア』よりも、56年のマラソン・セッションに近い演奏だという気がします。それくらい、停滞していたわけです。マイルスが新しいメンバーを物色しはじめるのに、それほど多くの時間はかかりませんでした。

 

 

 

"Miles Davis In Person: Friday Night At The Blackhawk"
(Columbia CL 1669 / CS 8469)
"Miles Davis In Person: Saturday Night At The Blackhawk"
(Columbia CL 1670 / CS 8470)

Miles Davis (trumpet)
Hank Mobley (tenor sax)
Wynton Kelly (piano)
Paul Chambers (bass)
Jimmy Cobb (drums)

Recorded live at The Blackhawk, SF; April 21, 22, 1961

[Tracks: Friday Night]
01. Walkin' Richard Carpenter (music)
02. Bye Bye Blackbird Ray Henderson (music) / Mort Dixon (lyrics)
03. All Of You Cole Porter (music and lyrics)
04. No Blues Miles Davis (music)
05. The Theme [Bye Bye] Miles Davis (music)
06. Love, I've Found You C. Moore, D. Small

[Tracks: Saturday Night]
01. Well, You Needn't Thelonious Monk (music)
02. Fran Dance Miles Davis (music)
03. So What Miles Davis (music)
04. On Green Dolphin Street Bronislaw Kaper (music) / Ned Washington (lyrics)
05. Oleo Sonny Rollins (music)
06. If I Were A Bell Frank Loesser (music and lyrics)
07. Teo [aka. Neo] Miles Davis (music)

[Links: Miles Davis]
The Official Miles Davis Web Site
The Official Miles Davis Web Site (@ Sony Music)
Miles Ahead: A Miles Davis Website (by Peter Losin)
Miles Davis: Missing Links (by Thomas Westphal)
Miles Davis Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Hank Mobley]
Hank Mobley Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Jimmy Cobb]
Jimmy Cobb

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マイルス・デイヴィス『サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム』

miles_somedaymyprincewillcome.jpg

1959年の3月と4月、スタジオにビル・エヴァンスを呼び寄せて、2人の共同作業とでもいうべき『カインド・オブ・ブルー』を収録した後、マイルスはウィントン・ケリーを含むセクステットを率いて、いつものクラブ巡りを再開します。キャノンボールにコルトレーン、そしてマイルスという、リーダー格を3人もそろえたバンドの人気は凄まじく、連日連夜、立ち見が出るほど盛況だったばかりか、有名人も多数来店、マイルスも得意の絶頂にありました。

そんなある日、事件は起きます。1959年8月25日、バードランドへの出演を終えたマイルスは、店の前で立っていました。そこにやってきた白人の警官がいきなり「そこをどけ」。マイルス、怒りを抑えながら「どけだと? どうしてだ?」。「どけと言ったらどけ。動かないなら逮捕するぞ」とすごむ警官。ところが、その警官はマイルスの気迫に押されて、物を落とします。

そこへ、別の白人警官が走ってきて、マイルスの頭を一発ガツン! 血がしたたり落ちます。人種暴動みたいな騒ぎになって、あたりは騒然とします。公務執行妨害と暴行罪で逮捕されたマイルスは翌朝まで勾留され、結局、裁判で無罪を勝ち取るまで2か月もの時間を要しました。

キャバレーカードも没収されたマイルスは、ニューヨークのクラブに出演できなくなりました。かねてより、弟とバンドを組もうと考えていたキャノンボールは9月の終わりにあっさり独立、コルトレーンも翌60年の3、4月に行われた欧州ツアー後、自分のバンドを結成するために、マイルスのもとを離れます。

テナーの座はその後、ジミー・ヒース、ソニー・スティットと受け継がれ、1961年のはじめには、ハンク・モブレーがその座につきました。同年3月録音の『サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム』は、レギュラー・クインテットに旧メンバーのトレーンを加えて収録されました。

とかく前進あるのみ、というイメージがあるマイルスですが、唯一この時期だけは、やや後退した感じがするのは、メンバーによるところが大きいと思います。次々とバンドを去ったエヴァンス、キャノンボール、トレーンは、その後数年間で歴史に名を残す偉業を成し遂げていますが、それと比べてしまうと、モブレー&ケリーはどうしても分が悪い。それは、モブレー&ケリーが悪いとか下手とか、そういうことではなくて、60年代初頭のエヴァンス、トレーンと比べて見劣りしないジャズメンなど、ほとんどいないということです(唯一の例外がオーネット、少し遅れてドルフィーあたりでしょうか)。

じゃあ、このアルバムの出来はひどいのかといえば、そんな心配はまったく無用です。だって、マイルスが吹く〈いつか王子様が〉、聴きたいでしょう? マイルスはいつだって女を口説かせたら天下一、なのです。

ジャケットを飾るのは、当時の奥さんフランシス。「オレはフランシスの『プリンス』でもあったから当然だろ?」とはマイルスの弁ですが、彼女に捧げた2曲目の〈プフランシング〉(別名〈ノー・ブルース〉のほうが有名ですね)というオリジナルとともに、色男マイルスらしいエピソードです。

一聴すると、レッド・ガーランド時代のマイルス・クインテットに逆戻りした感じがしますが、そこはそれ、マイルスのことですから、ただの懐古趣味で終わるはずがありません。ディズニー映画『白雪姫』のおとめチックな主題歌を大の男がよってたかって演奏するという図は笑ってしまいますが、こういう曲を演らせたら、マイルスのミュートはサイコーです。

ウィントン・ケリーの跳ね馬のようなピアノも、心なしかチャーミングに聴こえてくるから不思議です。野暮ったいモブレーのテナーは、ここでは不要か。もっとゆったりとしたテンポのほうが、よさが生きる気がします。むしろ、吹きすぎのトレーンのほうが、しっくりきています。やはり、マイルス・バンドは50年代よりも進化している。トレーンもまた然り、です。

そして、スパニッシュ・タッチの5曲目〈テオ〉。59年末、作編曲家ギル・エヴァンスとのコラボレーションで『スケッチ・オブ・スペイン』をものにしたマイルスですが、この曲でふたたびスペインの情景を鮮やかに描き出します。マイルスがいいのは当たり前ですが、トレーンが意外なほどこの曲にハマっているのが聴きどころ。

4曲目〈ドラッド・ドッグ (Drad-Dog)〉を逆に綴ると「Goddard」。これ、当時のコロンビア社長ゴダード・リーバーソンの名前からきています。

 

Miles Davis "Someday My Prince Will Come"
(Columbia CL 1656/CS 8456)

Miles Davis (trumpet)
Hank Mobley (tenor sax) except #5
John Coltrane (tenor sax) #1, 5
Wynton kelly (piano)
Paul Chambers (bass)
Jimmy Cobb (drums)

Produced by Teo Macero
Recorded at Columbia 30th Street Studios, NYC, March 7 (#3, 4), 20 (#1, 2), 21 (#5, 6), 1961

[Tracks]
01. Someday My Prince Will Come Frank Churchill (music) / Larry Morey (lyrics)
02. Old Folks Willard Robinson (music) / Dedette Lee Hill (lyrics)
03. No Blues (aka. Pfrancing) Miles Davis (music)
04. Drad-Dog Miles Davis (music)
05. Teo Miles Davis (music)
06. I Thought About You Jimmy Van Heusen (music) / Johnny Mercer (lyrics)

[Links: Miles Davis]
The Official Miles Davis Web Site
The Official Miles Davis Web Site (@ Sony Music)
Miles Ahead: A Miles Davis Website (by Peter Losin)
Miles Davis: Missing Links (by Thomas Westphal)
Miles Davis Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Hank Mobley]
Hank Mobley Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: John Coltrane]
John Coltrane (Official Website)
John Coltrane (@ Dave Wild's WildPlace)
John Coltrane Discography (by ANTAIOS)
John Coltrane Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Jimmy Cobb]
Jimmy Cobb

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2007年01月22日

ポール・チェンバース『ゴー』

chambers_go.jpg 

マイルス抜きの裏マイルス・バンドの第2弾は、ポール・チェンバースのヴィージェイ盤『ゴー』です。前回アップした『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』と同じ日(とその前日)に収録されたこのアルバムは、いってみれば双子のような関係で、片方を聴いたらもう片方も聴かずにはいられません(よね?)。

参加メンバーは『イン・シカゴ』からトレーンが抜け、売り出し中の若手トランぺッター、フレディ・ハバードが加わっています(1曲のみ、ドラマーがかつてのマイルス・バンドのメンバー、フィリー・ジョーと明記されていますが、真偽のほどはわかりません)。

リーダーのチェンバースには悪いけれど、このアルバムは、キャノンボールを聴くためにあります。1曲目の〈オーフル・ミーン〉からご機嫌なソロが炸裂、彼の好調ぶりが伝わってきます。艶のある音色、伸びやかでおおらかな響き、ファンキーなノリ。いやあ、キャノンボールってホントにうまい。

2曲目〈ジャスト・フレンズ〉からフレディのペットが加わります。ソロの先発はフレディ、ケリーと続いて、キャノンボールが登場、ここにきて、バンドは一気に沸点に達します。あ〜気持ちいい〜!

4曲目〈ゼア・イズ・ノー・グレーター・ラヴ〉でふたたびフレディが消え、キャノンボールのワン・ホーン・カルテットが楽しめます。縦横無尽に駆けめぐる珠玉のアルト・サックスを聴いてください。

トリを飾るのは、かなりの急速調で演奏される〈アイ・ガット・リズム〉。このスピードでも、つんのめる感じはまったくなくて、余裕すら感じさせるキャノンボールって、いったい??? フレディ、ケリーのソロも聴かせます。地味目なジミー・コブも、切れ味鋭いドラミングで表舞台に参上、バンドは2度目の沸点を迎えます。いいねえ〜。

 

Paul Chambers "Go"
(Vee Jay 1014)

Freddie Hubbard (trumpet) #2, 3, 5, 6
Cannonball Adderley (alto sax)
Wynton Kelly (piano)
Paul Chambers (bass)
Philly Joe Jones (drums) #1
Jimmy Cobb (drums) #2-6

Produced by Sid McCoy
Recorded in Chicago; February 2 (#2, 5, 6), 3 (#1, 3, 4), 1959

[Tracks]
01. Awful Mean Paul Chambers (music)
02. Just Friends John Klenner (music) / Sam M. Lewis (lyrics)
03. Julie Ann Paul Chambers (music)
04. There Is No Greater Love Isham Jones (music) / Marty Symes (lyrics)
05. Ease It Paul Chambers (music)
06. I Got Rhythm George Gershwin (music) / Ira Gershwin (lyrics)

[Links: Freddie Hubbard]
Hub Tunes: Freddie Hubbard Discography
Hub's disc: Freddie Hubbard Discography
[Links: Cannonball Adderley]
The Cannonball Adderley Rendez-Vous (by Gilles Miton)
Cannonball Adderley Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Jimmy Cobb]
Jimmy Cobb

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『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』

cannonball_inchicago.jpg Cannonball Adderley & John Coltrane - The Cannonball Adderley Quintet in Chicago

話をマイルス・バンドに戻しましょう。ビル・エヴァンスがセクステットを去ったのは1958年11月。後任には、一時レッド・ガーランドが復帰しますが、翌59年の1月には、ウィントン・ケリーがバンドのレギュラー・ピアニストの座を射止めます。

この『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』は、ウィントン加入直後のマイルス・バンドがシカゴへ遠征した際、親分抜きで行われたリラックス・セッションです(1959年2月3日録音)。

リーダー抜きのマイルス・バンドは絶好調。それもそのはず、彼らはこの1か月後、ジャズ史上の最高傑作『カインド・オブ・ブルー』をものにするという上げ潮状態にあったわけで、さらに、フロントの2人はすぐに独立、テナーの革新者コルトレーンは、一大転機となった『ジャイアント・ステップス』を59年5月に録音、キャノンボールは弟ナット・アダレイとともにバンドを立ち上げ、
キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』(59年10月録音)を皮切りに、人気ファンキー・コンボとして名を馳せていきます。

冒頭の〈ライムハウス・ブルース〉からクインテットは全開です。「ジャズって、こむずかしい音楽でしょ」という人は、ぜひこの曲を聴いてください。これくらいわかりやすい演奏は、実はそう多くはありません。ジャズの楽しさ、ノリ、格好よさがホントに手に取るようにわかる。こりゃ、たまりません(笑)。

そして、続くキャノンボールの〈アラバマに日は落ちて〉で、私の心はトロトロに溶けていきます。ワン・ホーン・カルテットで奏でられるバラードの粋。言葉はいりません。ただ、耳を傾けてください。ため息が漏れます。絶品です。

トレーンを聴くなら、彼のオリジナル〈グランド・セントラル〉。他の曲とは明らかに異質な風合いを感じさせるこの曲は、トレーンがすでに別の次元に向けて歩みだしていたことを思い出させてくれます。

そして、トレーンがワン・ホーンで聴かせる〈ユー・アー・ア・ウィーヴァー・オブ・ドリームス〉。トレーンもうまくなったねえ、と素直に感じさせる演奏です。

 

"Cannonball Adderley Quintet In Chicago"
(Mercury MG 20449 / SR 60134)

Cannonball Adderley (alto sax) except #5
John Coltrane (tenor sax) except #2
Wynton Kelly (piano)
Paul Chambers (bass)
Jimmy Cobb (drums)

Recorded at Universal Recording Studio B, Chicago; February 3, 1959

[Tracks] Cannonball Adderley & John Coltrane - The Cannonball Adderley Quintet in Chicago
01. Limehouse Blues Philip Braham (music) / Douglas Furber (lyrics)
02. Stars Fell On Alabama Frank Perkins (music) / Mitchell Parish (lyrics)
03. Wabash Julian "Cannonball" Adderley (music)
04. Grand Central John Coltrane (music)
05. (You're) A Weaver Of Dreams Victor Young (music) / Jack Elliot (lyrics)
06. The Sleeper John Coltrane (music)

[Links: Cannonball Adderley]
The Cannonball Adderley Rendez-Vous (by Gilles Miton)
Cannonball Adderley Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: John Coltrane]
John Coltrane (Official Website)
John Coltrane (@ Dave Wild's WildPlace)
John Coltrane Discography (by ANTAIOS)
John Coltrane Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Wynton Kelly]
Wynton Kelly: a discography with cover photos (by Atsushi acchan Ueda)
Wynton Kelly Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Jimmy Cobb]
Jimmy Cobb

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2007年01月18日

マイケル・ブレッカー『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』

brecker_nearnessofyou.jpg Michael Brecker - Nearness of You - The Ballad Book

訃報です。2007年1月13日、マイケル・ブレッカーが亡くなりました。2年半にわたって白血病(MDS:骨髄異形成症候群)と闘かってきましたが、ついに力尽きました。享年57歳。

1949年3月29日、ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ。毎晩食後にはファミリーバンドで演奏するという音楽一家で、父親がピアノ、姉がベース、兄ランディがヴァイブとペット、弟マイケルはドラムスとサックスを担当していたそうです。

1970年にニューヨークに進出したマイケルは、兄ランディとともにドリームスやホワイト・エレファントなど、ロックとジャズの融合(のちのフュージョンの先駆けですね)を目指したバンドに参加、オノ・ヨーコ率いるプラスティック・オノ・バンドで初来日も果たしています。

1975年、兄ランディとブレッカー・ブラザーズを結成。コルトレーンのテクを完全に消化、そこから毒を抜き取り、圧倒的なスピード感を加えて模倣者続出の超絶技巧テナー奏者として名を馳せます(この時期の代表作はライヴ盤『ヘヴィー・メタル・ビバップ』でしょうか)。

1980年にはパット・メセニーの『80/81』に参加。フュージョン界のスターがゴリゴリのアコースティック・ジャズ(といっても、メセニー流のオーネット・コールマン賛歌ですが)を演奏したといって話題になります。チャーリー・ヘイデン、ジャック・デジョネットという、後々まで続くメンバーとの初顔合わせとしても興味深い。

同じ年、日本コロムビア傘下のベターデイズ・レーベルの仕掛けでステップス(のちにステップス・アヘッドに改称)を結成、六本木ピットインでのライヴ盤『スモーキン・イン・ザ・ピット』は、4ビート・ジャズの新時代の幕開けを感じさせるアルバムです。

初の単独リーダー作は、1987年発表の『マイケル・ブレッカー』。EWI(イーウィーと読む。ウインドシンセサイザー)を巧みに操り、表現に奥行きを感じさせることに成功しています。前出『80/81』のメンバー(メセニー、ヘイデン、デジョネット)に、キーボードのケニー・カークランドが加わっています。

今回、追悼盤として取り上げる『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』は、マイケル初のバラード・アルバムとして話題になりました。単独リーダー作としては7作目、2001年にリリースされています。メセニー、ヘイデン、デジョネットという昔ながらのメンバーに加えて、ハービー・ハンコック(『ニュー・スタンダード』で共演)を迎え、マイケルが節目節目で共演してきた友人たちで脇を固めた意欲作です。

ハンコックが音楽監督をつとめた映画『ラウンド・ミッドナイト』のために書き下ろした〈チャンズ・ソング〉、ミルトン・ナシメントも歌った〈ナセント〉、ジョー・ザヴィヌルの〈ミッドナイト・ムード〉など、ロマンティックな美曲が並びますが、聴きものはやはりジェイムズ・テイラーの歌をフィーチャーした〈ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト(寂しい夜)〉。1972年のアルバム『ワン・マン・ドッグ』に収録された大ヒット曲ですが、この曲でサックスを吹いていたのはマイケル本人だったということで、実に20数年ぶりの再演ということになります。

ジェイムズ・テイラーの歌声はけっしてジャズ向きではありませんが、どこかノスタルジーを感じさせるこの歌が、希代のサックス奏者マイケル・ブレッカーを送り出すのにふさわしい気が、今はしています。合掌。

 

Michael Brecker "Nearness Of You: The Ballad Book"
(Verve 549705)

Michael Brecker (tenor sax)
Herbie Hancock (piano)
Pat Metheny (guitar)
Charlie Haden (bass)
Jack DeJohnette (drums)
James Taylor (vocal) #2, 5

Produced by Pat Metheny
Co-Produced by Steve Rodly
Music Preparation: Gil Goldstein
Recorded and Mixed by James Farber
Recorded at Right Track Recording, NYC; December 18-20, 2000

[Tracks] Michael Brecker - Nearness of You - The Ballad Book
01. Chan's Song Herbie Hancock (music)
02. Don't Let Me Be Lonely Tonight James Taylor (music and lyrics)
03. Nascente Flavio Venturini, Murilo Antunes (music and lyrics)
04. Midnight Mood Joe Zawinul (music)
05. The Nearness Of You Hoagy Carmichael (music) / Ned Washington (lyrics)
06. Incandescence Michael Brecker (music)
07. Sometimes I See Pat Metheny (music)
08. My Ship Kurt Weill (music) / Ira Gershwin (lyrics)
09. Always Irving Berlin (music and lyrics)
10. Seven Days Pat Metheny (music)
11. I Can See Your Dreams Michael Brecker (music)

[Links: Michael Brecker]
Michael Brecker (Official Website)
Michael Brecker Fan Site
Michael Brecker Live Recordings
iBrecker.com
[Links: Herbie Hancock]
The Official Website of Herbie Hancock
Herbie Hancock Discography (by Christian Genzel)
[Links: Pat Metheny]
Pat Metheny (Official Website)
Pat Metheny Group Mania Web (Unofficial Fan Site)
PATWEEK (Unoffcial Fan Site)
Pat Metheny Discography Project (@ Jazz Discography Project)
[Links: Charlie Haden]
Charlie Haden (Official Website)
Charlie Haden (@ ジャズCDの個人ページ by Kazuyuki Kudo)
[Links: Jack DeJohnette]
Jack DeJohnette‘s Official Website
Jack DeJohnette Homepage (by Piotr Marek, Jr.)
Jack DeJohnette Discography (by ANTAIOS)
Jack DeJohnette Complete Discography を目指すページ (by 東北大学モダンジャズ研究会)
[Links: James Taylor]
James Taylor (Official Website)
James Taylor Online (Unofficial Fan Site)

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posted by ユキヒロ at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | Universal 系 [新録音] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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