
オーネット、フィル・ウッズ、ソニー・クリスとアルト奏者が続いたので、このまま「アルト・サックス列伝」といきましょうか。
アート・ペッパーのファンは50年代派と70年代派に分かれると以前書きましたが、例外的にどちらのファンからも受け入れられているのが、この『再会
ペッパーとウェストコースト時代の仲間たちが久しぶりに「再会」して行ったリラックス・セッション。復活後のペッパーは、コルトレーン・ライクな激しいソロを吹くようになりましたが(ついでに、小鳥のさえずりのように軽やかだった音色も悲しいことにかすれてしまいました)、旧友たちとのなごやかな雰囲気がそうさせたのか、ハードなペッパーは封印して、ひたすらやさしいペッパーを堪能することができます。ペッパーの十八番〈ベサメ・ムーチョ〉も飛び出し、「いよっ、待ってました」と声をかけたくなる、そんな親しみのわく好盤です。
妙中さんのライナーによると、ピアノのラス・フリーマンは当時、スタジオ・ミュージシャンのような仕事をしていて(多くのジャズメンにとって、70年代は「食えない」時代だったのです)、ジャズを演奏するのは12年ぶりだったそうです。それでも、この切れ味。さすがですね。
Art Pepper "Among Friends"
(Interplay IP-7718)
Art Pepper (alto sax)
Russ Freeman (piano)
Bob Magnussen (bass)
Frank Butler (drums)
Produced by Toshiya Taenaka
Recorded at United/Western Studios, Hollywood, CA; September 2, 1978
[Tracks]
01. Among Friends (music: Art Pepper)
02. 'Round Midnight (music: Thelonious Monk, Cootie Williams / words: Bernie Hanighen)
03. I'm Getting Sentimental Over You (music: George Bassman / words: Ned Washington)
04. Blue Bossa (music: Kenny Dorham)
05. What Is This Thing Called Love (music+words: Cole Porter)
06. What's New (music: Bob Haggart / words: Johnny Burke)
07. Besame Mucho (music+words: Conseulo Velasquez)
08. I'll Remember April (music: Gene DePaul, Pat Johnston / words: Don Raye)
[Links: Art Pepper]
Art Pepper Discography Project (@ Jazz Discography Project)The Art Of Pepper
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